ゴムワニ萌え語りブログです。












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HN:
トルキス
性別:
非公開










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(´・ω●)さんから頂いたリクエストゴム鰐小説です。
嫉妬する鰐を書いて頂きました(*´∀`*)
(´・ω●)さんありがとうございました!!!
いじらしい鰐が可愛すぎる小説です。
↓小説は続きからどうぞ。
最近めっきり冷え込んできているんで動く事さえかなり億劫になり、俺は普段から出歩かない行動力に更に拍車がかかると暇さえあれば部屋にこもっている事が多くなった。
普段なら隣に鬱陶しいほど纏わりついてくる馬鹿がいる筈なのだが、俺とは対照的に麦わらの野郎はこの糞寒い中元気という言葉そのままに相変わらずの行動力で甲板で遊び回っている。
その腕の中にはトナカイが当たり前のように収まって、きゃっきゃと楽しげな声まで聞こえてきそうな光景にチッと舌打ちをすると気を紛らわせる為に読み途中だった本に視線を落とした。
「ガキだな…」
寒い中に外で走る意味など万年的に冷え性な俺には全く理解出来そうもなく、ようやく短時間は暖炉に火を点す許可が航海士から出たものの赤々とした火に照らされる部屋の中は温度はともかくとして何故だか俺には薄ら寒く感じてしまう。
確かに時間さえあれば読書ばかりしている俺の傍にいるよりはあいつの性格そのままに外で走り回っていたいのはよく分かるし、俺だってベタベタとくっつかれてギャーギャーと騒がれたりキスしたいだなんだのとちょっかいをだされるよりは一人で大人しく本を読んでいる方が好きだ。
それでも暖炉の傍で火に当たっているよりはあいつの何故だか高い体温に引っ付かれている方が温まれるような気がして止まない。
暖炉は表面ばかりが熱く温められるようで芯が冷たいままでよく分からない苛々に眉を寄せると再び目線は窓の外に向かっていた。
ぎゅうと抱き締められているトナカイも抱き締めて駆けている馬鹿もニコニコとして本当に楽しそうな笑顔で、端から見れば微笑ましいようなそれに俺はムカムカとして仕方がなくて
もう読み進める意欲がなくなってしまった本を閉じると、ようやく生温くなってきた手で熱く感じる頬をゆっくりと撫でる。
あのモコモコとしたトナカイは実に暖かそうで麦わらが外で遊び回る時に手放したくないのは理解出来た。
…あのトナカイを潰してコートでも作ればあの馬鹿はそちらにくっつくのだろうか?
「…何を馬鹿な事を」
そこまで考えてトナカイをコートにしたら馬鹿が泣いて怒りそうなのでなんとか思い留まる。“仲間”だのなんだのと日頃から明言しているだけに悲しみと怒りは凄まじいものだろうな。
ガキの癇癪を鎮めるのは厄介で、あのトナカイもバナナワニ程ではないがなかなか可愛らしく潰してしまうのは惜しい。
何より小さな体では大して毛皮も取れないだろうから却下だ。
「…クロコダイルったら窓の外を見て何ぶつぶつ言っているのかしら?外に行きたいなら行けばいいじゃない」
眉間に思い切り皺を寄せているクロコダイルを訝しんだのかナミがひそひそとロビンに耳打ちをすると、それまで同じようにクロコダイルを眺めていたロビンはああ、と言ってにこりと微笑みナミにひそひそと答えを返す。
「多分ルフィがいなくて寂しいのよ、最近よくチョッパーといるでしょう?ちょっとした嫉妬もあるんじゃないかしら」
クスクスと笑いながらナミに耳打ちされるロビンの分析はどうやら本人には届いていないのか、相変わらず視線は窓の外に固定されたままだ。
「……あの不機嫌そうな顔だけでよく分かるわね」
「あら、あれでも随分分かりやすくなったのよ?」
時折何かを追うように瞳が動くのでやはりそうなのだろうとナミはロビンの分析に感嘆したような声を洩らすも、眉間に寄った皺と仕草だけでそこまで理解してしまうロビンに感心していいのだか苦笑いするべきか逡巡してしまう。
少々困ったようなナミの反応を見やれば、ロビンは『伊達にパートナーを務めていないわよ』と笑い
やはりあの気難しい男と長年ペアを組んでいただけはないのだと納得してしまうナミを余所にクロコダイルはソファーから立ち上がると、チラリと視線を女性陣に向ければ一言『少し出てくる』とだけ言い残してクロコダイルは出掛けてしまい
一瞬内緒話を感づかれたかとナミは危惧したがどうやら懸念に終わったらしいと胸を撫で下ろし、温かいココアを口に含んで息を吐いた。
「…チョッパー?チョッパーどこにいるんだー?」
おーい、と呼びかけながら甲板を探し回るも遊び相手であるチョッパーの姿が見えないルフィは船内を探し回り、ようやく辿り着いた部屋の扉を開けば暖められた空気が皮膚を包み込むその温度差にぶるりと震える。
「あ!ルフィ!」
「チョッパー!なんだよここにいたのか?」
「…寒いからとっとと閉めろ、馬鹿が」
次にルフィの目に飛び込んできたのはクロコダイルの膝上にちょこんと鎮座しつつ菓子を頬張っているチョッパーの姿で、ホッとしながら歩み寄ろうとするも不機嫌そうなクロコダイルに開けっ放しであった扉を視線で示され慌てて扉を閉めた。
「探したんだぞ?」
「ごめんごめん、でもクロコダイルが本読んでくれるって言うから…」
今度こそ二人の傍に歩み寄ってきたルフィにクロコダイルが己の隣のスペースに視線を落とすと促されるままルフィは腰を降ろし、チョッパーが申し訳なさそうな顔をしてからクロコダイルに同意を求めるように見上げる。
…勿論、クロコダイルは『そうだ』と言う訳ではなくフンと鼻を一つ鳴らしただけであったがそれは肯定と取ってもよさそうだ。
何よりもクロコダイルの手元にある本がそれを物語っている。
「それになー、お菓子もくれるって言うから」
「え!俺も欲しい!」
小さな包み紙に包まれたチョコレートやドーナツが傍らの皿に盛られ、まくまくとチョッパーがそれらを頬張りながらえへへと笑うとルフィがズルいズルいと不満を口にしてはクロコダイルに纏わりついて強請ると
クロコダイルは盛大に溜め息を零してからチョッパーに本を一時預け、ブーブーと喚いているルフィの口にドーナツを一つ突っ込んだ。
「少しは静かにしていろ、今良い所なんだからな」
口に突っ込まれた菓子をもぐもぐと咀嚼しながらルフィが無言で頷くと、その言葉に話が佳境だった事を思い出したチョッパーが早く早くと先を急かし
ルフィも隣からくっつくと覗き込むようにしてクロコダイルの手元を覗き込む。
「逃げやしねェだろうが…、静かに聞いていろ」
暖炉の火がぱちぱちと弾ける微かな音に混じって低音が話の一小節を紡ぎ始めると温かなものに囲まれたクロコダイルはようやく眉間の皺を薄め、口元にうっすらとした笑みのようなものを浮かべると遊びに誘いにきたルフィも次第に話の中へと引き込まれていった。
「チョッパー寝ちまったな」
「……ならここまでにしておくか」
話もそろそろ終わりに近づいた頃に麦わらの声に本を読み上げる口を閉じると、随分大人しくしていると思ったら腕の中でトナカイがすうすうと寝息を立てていやがる。
読み途中だった本を閉じると珍しくも大人しく隣で話を聞いていた奴がソファーから立ち上がってぐい、と体を伸ばすのをぼんやりと眺めながら腕の中のトナカイを起こさないように気をつけつつ本やら何やらを片付け
空いたスペースにそっとトナカイを寝かしつけた。
「チョッパー寝ちまったしなぁ…俺一人で遊びに行くかな」
「………」
やはり体を動かしていた方が性に合っているのかすやすやと寝息を立てるトナカイを眺めた後、ゆっくりあいつが部屋を出て行こうと扉に向かって歩き出す。
ああ、なんだかまた急に寒くなったような気がして。
「…ワニ?」
何故だかなんて理解する前に弾けるように右手を伸ばして麦わらの手を掴んでしまっている俺を、こちらも訳が分からないというような表情をして麦わらが見つめる。
無言のままその顔を眺めつつ離そうか離すまいか迷ったが、どうしてなのかやはり温かな手を離す事が出来ずにただやんわりと握る手に力を込めた。
「……昼寝するから来い」
「ん、分かった」
何か言わなければと散々迷ってから口から出た言葉は言い訳にもならないくらいに陳腐過ぎて内心舌打ちをしたが麦わらはにこりと笑って俺の手を握り返して頷き、むにゃむにゃとしているトナカイの体を抱えると寝室に向かって歩き始める。
その温かい手に引かれながらなんともいえない気分になった俺は、先程感じた寒さはどこへいったのやら暖炉に当たりすぎたせいではなく頬が熱くなってくるのを感じた。
こんな時くらいちゃんと言えたら良いのに、俺にはそれが酷く難しくて仕方がない。
嫉妬する鰐を書いて頂きました(*´∀`*)
(´・ω●)さんありがとうございました!!!
いじらしい鰐が可愛すぎる小説です。
↓小説は続きからどうぞ。
【防寒対策 】
最近めっきり冷え込んできているんで動く事さえかなり億劫になり、俺は普段から出歩かない行動力に更に拍車がかかると暇さえあれば部屋にこもっている事が多くなった。
普段なら隣に鬱陶しいほど纏わりついてくる馬鹿がいる筈なのだが、俺とは対照的に麦わらの野郎はこの糞寒い中元気という言葉そのままに相変わらずの行動力で甲板で遊び回っている。
その腕の中にはトナカイが当たり前のように収まって、きゃっきゃと楽しげな声まで聞こえてきそうな光景にチッと舌打ちをすると気を紛らわせる為に読み途中だった本に視線を落とした。
「ガキだな…」
寒い中に外で走る意味など万年的に冷え性な俺には全く理解出来そうもなく、ようやく短時間は暖炉に火を点す許可が航海士から出たものの赤々とした火に照らされる部屋の中は温度はともかくとして何故だか俺には薄ら寒く感じてしまう。
確かに時間さえあれば読書ばかりしている俺の傍にいるよりはあいつの性格そのままに外で走り回っていたいのはよく分かるし、俺だってベタベタとくっつかれてギャーギャーと騒がれたりキスしたいだなんだのとちょっかいをだされるよりは一人で大人しく本を読んでいる方が好きだ。
それでも暖炉の傍で火に当たっているよりはあいつの何故だか高い体温に引っ付かれている方が温まれるような気がして止まない。
暖炉は表面ばかりが熱く温められるようで芯が冷たいままでよく分からない苛々に眉を寄せると再び目線は窓の外に向かっていた。
ぎゅうと抱き締められているトナカイも抱き締めて駆けている馬鹿もニコニコとして本当に楽しそうな笑顔で、端から見れば微笑ましいようなそれに俺はムカムカとして仕方がなくて
もう読み進める意欲がなくなってしまった本を閉じると、ようやく生温くなってきた手で熱く感じる頬をゆっくりと撫でる。
あのモコモコとしたトナカイは実に暖かそうで麦わらが外で遊び回る時に手放したくないのは理解出来た。
…あのトナカイを潰してコートでも作ればあの馬鹿はそちらにくっつくのだろうか?
「…何を馬鹿な事を」
そこまで考えてトナカイをコートにしたら馬鹿が泣いて怒りそうなのでなんとか思い留まる。“仲間”だのなんだのと日頃から明言しているだけに悲しみと怒りは凄まじいものだろうな。
ガキの癇癪を鎮めるのは厄介で、あのトナカイもバナナワニ程ではないがなかなか可愛らしく潰してしまうのは惜しい。
何より小さな体では大して毛皮も取れないだろうから却下だ。
「…クロコダイルったら窓の外を見て何ぶつぶつ言っているのかしら?外に行きたいなら行けばいいじゃない」
眉間に思い切り皺を寄せているクロコダイルを訝しんだのかナミがひそひそとロビンに耳打ちをすると、それまで同じようにクロコダイルを眺めていたロビンはああ、と言ってにこりと微笑みナミにひそひそと答えを返す。
「多分ルフィがいなくて寂しいのよ、最近よくチョッパーといるでしょう?ちょっとした嫉妬もあるんじゃないかしら」
クスクスと笑いながらナミに耳打ちされるロビンの分析はどうやら本人には届いていないのか、相変わらず視線は窓の外に固定されたままだ。
「……あの不機嫌そうな顔だけでよく分かるわね」
「あら、あれでも随分分かりやすくなったのよ?」
時折何かを追うように瞳が動くのでやはりそうなのだろうとナミはロビンの分析に感嘆したような声を洩らすも、眉間に寄った皺と仕草だけでそこまで理解してしまうロビンに感心していいのだか苦笑いするべきか逡巡してしまう。
少々困ったようなナミの反応を見やれば、ロビンは『伊達にパートナーを務めていないわよ』と笑い
やはりあの気難しい男と長年ペアを組んでいただけはないのだと納得してしまうナミを余所にクロコダイルはソファーから立ち上がると、チラリと視線を女性陣に向ければ一言『少し出てくる』とだけ言い残してクロコダイルは出掛けてしまい
一瞬内緒話を感づかれたかとナミは危惧したがどうやら懸念に終わったらしいと胸を撫で下ろし、温かいココアを口に含んで息を吐いた。
「…チョッパー?チョッパーどこにいるんだー?」
おーい、と呼びかけながら甲板を探し回るも遊び相手であるチョッパーの姿が見えないルフィは船内を探し回り、ようやく辿り着いた部屋の扉を開けば暖められた空気が皮膚を包み込むその温度差にぶるりと震える。
「あ!ルフィ!」
「チョッパー!なんだよここにいたのか?」
「…寒いからとっとと閉めろ、馬鹿が」
次にルフィの目に飛び込んできたのはクロコダイルの膝上にちょこんと鎮座しつつ菓子を頬張っているチョッパーの姿で、ホッとしながら歩み寄ろうとするも不機嫌そうなクロコダイルに開けっ放しであった扉を視線で示され慌てて扉を閉めた。
「探したんだぞ?」
「ごめんごめん、でもクロコダイルが本読んでくれるって言うから…」
今度こそ二人の傍に歩み寄ってきたルフィにクロコダイルが己の隣のスペースに視線を落とすと促されるままルフィは腰を降ろし、チョッパーが申し訳なさそうな顔をしてからクロコダイルに同意を求めるように見上げる。
…勿論、クロコダイルは『そうだ』と言う訳ではなくフンと鼻を一つ鳴らしただけであったがそれは肯定と取ってもよさそうだ。
何よりもクロコダイルの手元にある本がそれを物語っている。
「それになー、お菓子もくれるって言うから」
「え!俺も欲しい!」
小さな包み紙に包まれたチョコレートやドーナツが傍らの皿に盛られ、まくまくとチョッパーがそれらを頬張りながらえへへと笑うとルフィがズルいズルいと不満を口にしてはクロコダイルに纏わりついて強請ると
クロコダイルは盛大に溜め息を零してからチョッパーに本を一時預け、ブーブーと喚いているルフィの口にドーナツを一つ突っ込んだ。
「少しは静かにしていろ、今良い所なんだからな」
口に突っ込まれた菓子をもぐもぐと咀嚼しながらルフィが無言で頷くと、その言葉に話が佳境だった事を思い出したチョッパーが早く早くと先を急かし
ルフィも隣からくっつくと覗き込むようにしてクロコダイルの手元を覗き込む。
「逃げやしねェだろうが…、静かに聞いていろ」
暖炉の火がぱちぱちと弾ける微かな音に混じって低音が話の一小節を紡ぎ始めると温かなものに囲まれたクロコダイルはようやく眉間の皺を薄め、口元にうっすらとした笑みのようなものを浮かべると遊びに誘いにきたルフィも次第に話の中へと引き込まれていった。
「チョッパー寝ちまったな」
「……ならここまでにしておくか」
話もそろそろ終わりに近づいた頃に麦わらの声に本を読み上げる口を閉じると、随分大人しくしていると思ったら腕の中でトナカイがすうすうと寝息を立てていやがる。
読み途中だった本を閉じると珍しくも大人しく隣で話を聞いていた奴がソファーから立ち上がってぐい、と体を伸ばすのをぼんやりと眺めながら腕の中のトナカイを起こさないように気をつけつつ本やら何やらを片付け
空いたスペースにそっとトナカイを寝かしつけた。
「チョッパー寝ちまったしなぁ…俺一人で遊びに行くかな」
「………」
やはり体を動かしていた方が性に合っているのかすやすやと寝息を立てるトナカイを眺めた後、ゆっくりあいつが部屋を出て行こうと扉に向かって歩き出す。
ああ、なんだかまた急に寒くなったような気がして。
「…ワニ?」
何故だかなんて理解する前に弾けるように右手を伸ばして麦わらの手を掴んでしまっている俺を、こちらも訳が分からないというような表情をして麦わらが見つめる。
無言のままその顔を眺めつつ離そうか離すまいか迷ったが、どうしてなのかやはり温かな手を離す事が出来ずにただやんわりと握る手に力を込めた。
「……昼寝するから来い」
「ん、分かった」
何か言わなければと散々迷ってから口から出た言葉は言い訳にもならないくらいに陳腐過ぎて内心舌打ちをしたが麦わらはにこりと笑って俺の手を握り返して頷き、むにゃむにゃとしているトナカイの体を抱えると寝室に向かって歩き始める。
その温かい手に引かれながらなんともいえない気分になった俺は、先程感じた寒さはどこへいったのやら暖炉に当たりすぎたせいではなく頬が熱くなってくるのを感じた。
こんな時くらいちゃんと言えたら良いのに、俺にはそれが酷く難しくて仕方がない。
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